以前に製作したOUTPUTトランス付きプリアンプを大幅に
改造しました。大幅に改造したポイントは①ヒーターのバッテリー駆動を通常の整流電源駆動に、②イコライザー部を12AX7カスコード-CR-12AT7から北神電子サービスの6688EQ基板に、③電源トランスをSANSUI PV-65からISO GS-35Dに、④電源回路の強化です。
①の理由は鉛蓄電池の劣化が激しく実用にならないと判断したのですが、原因は充電回路にあったかもわかりませんが方針を転換します。②の理由はたまたまヤフオクにこ
の基板が出品されていて興味が湧いたことと使用する真空管6688(E180F)がお安く入手できそうだったからです。そしてその通りにヤフオクで旧ソ連製とPHILIPS製の6688(E180F)をお安く入手することができました。旧ソ連製6688(6Ж9П)は10本3200円、PHILIPS製の6688(E180F)は10本7000円で落札できました。③の理由はハム・雑音に有利かなと考えて以前にヤフオクで落札していたものがあったからです。④は結果的に必然性がでてきてそうなりました。以前の回路では+B電源は330V前後の電圧でしたが今度の6688EQ基板には250Vの電源が必要でFETリップルフィルターを2段重ねで使用しました。また最終的にリップル除去のために大幅にコンデンサー容量を増やす必要があり結果的に電源強化?になったということです。
改造して見て試聴してみたところハム音が耳に付きアース配線を疑いましたが特に原因になりそうな所も見当たらず他を調べました。+B電源をオシロで見てみますとやけに交流成分が乗っていました。これはちゃんとリップル除去ができていないということなのでやむなく電解コンデンサーを5箇所に追加しま
した。これでハムノイズは耳レベルでは皆無になりました。最初真空管は旧ソ連製6688を挿しました。音楽を試聴していくと、そこそこの音は出ていますが何か硬質でやや荒い感じがします。そこで真空管をPHILIPS製に交換したところ硬質感や荒さは取れたのですが音の広がり、抜けのよさなどが今ひとつの感じです。この感じはカップリングコンデンサーとしてASCのフィルムコンデンサーをEQ部に1個、バッファー部に1個使っているのが影響していると推察し、東一のVITAMIN-Qをパラ接続することにしました。
EQ部には0.047μ、バッファー部には0.1μを追加したところ一気に音がレベルアップしてくれました。これで当分使用してみることにします。