このアンプはご存じの方ならすぐEiflというオーディオ店の販売したものに似ているとおわかりになると思います。その通りですが、私はこのシャーシのみをオークションで入手して、必要な部品を集めて自分流の300Bアンプを作りました。ただ回路は浅野氏の回路を基本にしています。電源トランスとチョークはEifl規格のHammond製を購入しました。出力トランスは一度使ってみたかったOne Electron製のUBT-3をアメリカから購入しました。
取り付け穴はちょうど合うようになっています。オリジナルと大きく違うのは初段管です。オリジナルでは75を使うようになっているのですが、トップグリッドの球を使ったことがなく、私の処理がまずいのかハムを拾うので、75からすぐに似たような特性の6ZDH3Aに替えました。フィラメントを通常のダイオードで整流した時の音はまさに中庸であり、なおかつ高音の響きが素晴らしいと感じていました。スイッチング電源に替えた時の印象は音の出方がまるで変ったかのように感じました。なにか音があふれて飛び散っているような感じがしました。
よく言えばエネルギッシュでダイナミックな音、悪く言えば前と較べて荒っぽさを感じさせるような音と言えるでしょうか。本来のWECが目指した音はどちらだったのでしょうか。未だにどちらを取るか判断に迷います。そして今はEmission Labs社の300B-meshという真空管にかえて試聴を続けています。この印象はWE300Bと非常に似ていますが、少し落ちついた雰囲気を感じます。なかなかいい真空管だと思います。このアンプでWE以外で他になかなかいいと感じた300BはKRがあります。これも作り、音質ともお薦めできる球です。KRの300Bはフィラメントがオリジナルと同じ規格(5V 1.2A)でそのまま差し替えできます。ただし末尾にXLSとか付いたものはまったく別物(5V 1.8A)です。
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また、おじゃまします。
WEの純正トランスは171Aなのですが、とても狭帯域です。
blogにも載せたありますがカタログ値で100~6000Hz!
インピーダンスは3000Ω:9Ω
保守用にAltecが作っていたトランスがTM222ですが同じ特性です。
入力トランスも同じで91アンプは60~6500Hzなんです。
http://blogs.yahoo.co.jp/fareastern_electric/60861912.html
使われたシステムが555との2ウェイシステムなので
必要十分なのでしょう。
現行品で流れを汲んでるのはマグネクエスト社で
PEERLESS TFA-204というものがそれに近いと思いますが
171Aよりず~っと広帯域です。
WEの純正171Aがそんなに狭帯域とは知りませんでした。昔『無線と実験』誌上でマグネクエストやOne Electronなど数社の出力トランスを測定、試聴する記事があって、記事中ではあまり評価されていなかったのですが、私は周波数特性や方形波の感じが一番素直に見えたOne Electronのトランスをいつか使ってみようと思いました。マグネクエストのTFA-204というトランスも良さそうですね。値段も1個150$で、購入し易いですね。
WE91タイプといえば300Bシングルの定番なのですが、30dB近いNFBにもかかわらず本物はとても狭帯域なのです。
理由は簡単で入力トランスの285Aも出力トランスの171Aも100〜6000Hzのスペックだからです。いろいろな人が本物に挑戦しても本物に近づけられないのも当然でしょう。
フィルム式トーキーには高域の帯域制限が原理上存在しアカデミーカーブとして規定されています。大体、8kHzが上限でそれ以上伸ばしてもSNが悪くなるだけです。
訂正します
91アンプの周波数帯域は50〜8000Hzでした。
60〜6500Hzはシステム全体での最終特性でした。